TJPバナーイメージ

レ・マイクロ・ジブーレこれは、変身とアニミズムの問題に関する我々のハイライトである。日本では、虐待されたモノは夜になると屋根裏に集まり、虐待した人間を襲うと言われている。身の回りのモノに重要性と存在を与えることで、世界の見方が変わる。他者を受け入れることは、私たちを変容させる。私たちが変容について語るとき、死と生が完全に存在する。呼吸ができなくなったとき、私たちは死ぬ。体内に入った酸素が私たちを変容させ、それが私たちを生かすのだ。終わりがあることを意識しながら、私たちは自らを変容させることで生きることを受け入れ、私たちを超える何かがあると信じる。私たちはまた、比喩的に死んで生きることもできる。


日本のロボット工学者である森雅弘は、『奇妙の谷』と呼ばれる理論の中で、私たちはアンドロイド、つまり私たちに死生感を与える人間そっくりの物体によって奇妙さのピークに達していると述べている。物体と個人の間に展開する関係は、人間という種の支配の問題を映し出している。

伊藤かおり